自宅やオフィス内でPCをインターネットに接続する際に、無線WiFiを利用するケースが増えています。ただしデータの機密性や通信速度を求めるような場合は、今でもlanケーブルが多く用いられています。家庭で多く使用されているのは、ヨリ線タイプのストレートケーブルです。このタイプのケーブルは柔らかくて曲げやすいので、壁や天井に固定するのに便利です。

家電量販店に行くと、ヨリ線タイプのほかに単線タイプのlanケーブルも販売されています。単線タイプのケーブルは導線の部分が太い1本の線で出来ているので、曲げにくくて硬いというデメリットがあります。このタイプのケーブルは曲げにくいという理由で家庭用では敬遠されがちですが、ヨリ線を使用すると通信品質が低下するような場所で活用されています。単線タイプのlanケーブルの大きな特徴は、長距離を伝送させても信号が減衰しにくいこと、電磁ノイズの影響を受けにくいこと、の2点です。

一般的に金属線は断面が太い方が電気抵抗が小さくなるので、長距離にわたり信号を伝える場合は芯線の部分が太い方が有利です。細い金属はアンテナのように作用して電波を吸収しやすくなってしまうので、ヨリ線タイプのケーブルだと電磁ノイズの影響を受けやすくなってしまいます。ルーターから離れた場所のPCをインターネットに接続したい場合や、光回線を利用していて回線終端装置とルーターの間を接続する際は、単線タイプのlanケーブルを使用することができます。屋外にケーブルを設置する場合もノイズの影響を受けやすくなるので、単線タイプのlanケーブルを選ぶようにしましょう。